太宰治の〈生〉
著者 | 長原しのぶ |
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本体価格 | 5,500円+税 |
ページ数/判型 | 268/ A5判上製 |
ISBN/分類コード | 978-4-907282-90-5 C3095 |
発行日 | 2023年3月25日 |
本の紹介 | 太宰文学を読み解く—キリスト教を視座として— 第一創作集である『晩年』について「私の遺書として名付けた」と太宰は語ったが、それはつねに〈死〉を見つめた〈生〉という視点で創作した彼の心象である。 本書では、その死生観を背景に〈キリスト教〉の影響を見る。 多くの作品に鏤められた〈聖書〉の言葉を分析し、必死に生きようと苦闘した太宰治とその文学を考察する。 |
目次内容 |
Ⅰ 出発に潜む〈生〉 作家太宰治の出発──『魚服記』 瓦解する関係性に見据える光──『彼は昔の彼ならず』 不可解さが生み出す現実──『陰火』 Ⅱ キリストの中の〈生〉 山岸外史『人間キリスト記』の影響──『葉桜と魔笛』 山岸外史『人間キリスト記』の受容──『駈込み訴へ』 Ⅲ 聖句が支える〈生〉 ハムレット系譜の中の異彩──『新ハムレツト』 聖句が繫ぐ二つの時間──『正義と微笑』 祈りへの昇華──『花火』 Ⅳ 〈生〉の終焉 女性性で描く復活と限界──『斜陽』 イエス物語の結実──『人間失格』 結 読みつがれる太宰治の〈生〉 あとがき 初出一覧 索引 |
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