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小説の戦後──三島由紀夫論

小説の戦後——三島由紀夫論
著者 藤田 佑
本体価格 5,000円+税
ページ数/判型 320/A5判上製
ISBN/分類コード 978-4-907282-80-6 C3095
発行日 2022年7月20日
本の紹介 誕生から六十年を経て、〝マンネリズム〟にあった近代小説。 「小説の戦後」を問うた、 三島由紀夫の昭和20年代。
目次内容 序 章 愉楽と倨傲/平岡公威から三島由紀夫へ/小説の停滞/三島由紀夫—戦後文学のクロニクル

第一章 戦後文学の〝マンネリズム〟──『仮面の告白』論/戦後文学の〝マンネリズム〟/「雲の会」の動向/告白の(不)可能性〟/記憶の修正/書くことと演じること

第二章 戯曲という方法──『獅子』論/「古典主義」と戯曲/『獅子』のドラマツルギー/「不幸」の論理/空想の拒否/戯曲という方法

第三章 劇と心理小説──『盗賊』論/悲劇の喪失/劇と心理小説/遊戯としての死/心理の書き落とし/死の価値の失墜

第四章 批評の方法論──「川端康成論の一方法─「作品」について」/芸術と実生活/日記の実在性/自我の闘争/他者としての「作品」

第五章 事件と小説──『青の時代』論/文学現象としての「アプレ・ゲール」/戦後の世代論/主人公の条件/夢想の時代/詩からの疎外

第六章 作品と全集──『禁色』と『三島由紀夫作品集』/作品と全集/〝三島由紀夫物語〟の構想/小説の書き手/檜俊輔による「檜俊輔論」/生きながらに死を描くこと

第七章 通俗と芸術の境界──『潮騒』と作家の〝名前〟/作家の〝名前〟/文学市場と作品批評/通俗か芸術か/物語の条件

第八章 詩への〝回帰〟──『ラディゲの死』と『詩を書く少年』/三島由紀夫の〝回帰〟/伊東静雄の詩と死/小説家・ラディゲ/贋物の詩人

第九章 文明批評と小説──「亀は兎に追ひつくか?」とその周辺/三島の鷗外体験/戦前/戦後の鷗外受容/「亀は兎に追ひつくか」

第十章 言葉と美──『金閣寺』論/戦後の終焉/言葉への自意識/言葉としての金閣/言葉と美/「文学」との別れ

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