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小説の処方箋

小説の処方箋
編者 大本泉・後藤康二・石出信正・北條博史・四ツ柳隆夫・千葉正昭
本体価格 1,900円
ページ数/判型 266/A5判並製
ISBN/分類コード 978-4-907846-86-2
本の紹介 作品に描かれた様々な病や症状に、薬と医学や化学工学という方面から光をあて ることで、これまでの読みにまた新たな理解が加わり、解釈の可能性を考察する。
目次内容 はじめに
(胃腸薬)
夏目漱石 『吾輩は猫である』とタカジアスターゼ・大和田茂
胃腸薬と近代・我妻邦雄
胃弱と神経・吉條久友
(習俗信仰と医学)
森 鷗外 『金毘羅』の〈語り手を超えるもの〉・田中実
ジギタリス・石出信正
(結 核)
正岡子規 『仰臥漫録』の病・須田久美
「明治二〇年代の結核」について・藤村重文
(睡眠薬)
芥川龍之介 『歯車』の暗鬱・伊狩弘
ヴェロナール・北條博史
精神病と薬・二木文明
太宰 治 『姥捨』と催眠剤・千葉正昭
カルモチンの副作用・吉條久友
(降圧剤)
谷崎潤一郎 『瘋癲老人日記』の降圧剤・熊谷信子
昭和三〇年代の精神安定剤・北條博史
病院死のはじまり・石出信正
(禁断の実験)
遠藤周作 『海と毒薬』における医学と医療・二瓶浩明
書かれなかった食塩水注入と点滴問題・四ツ柳隆夫
『海と毒薬』と肺切除・藤村重文
(麻 薬)
ブルガーコフ 『モルヒネ』の方法―統語論から意味論への解放―・後藤康二
モルヒネの薬理的特徴・北條博史
精神科医からみたモルヒネ・二木文明
村上 龍 『限りなく透明に近いブルー』における麻薬・根岸一成
麻薬の実際・我妻邦雄
(がん治療)
山本文緒 『プラナリア』の屈折・小澤次郎
乳ガンとホルモン注射・石出信正
柳 美里 『命』―出産と癌闘病を越えて「明日の家族」へ―・佐野正人
がん治療薬への期待・宮城妙子
(神経症)
奥田英朗 『空中ブランコ』の薬・大本泉
ビタミン注射の効能・石出信正
中島らも 『貴子の胃袋』―メディアが引き起こした恐怖 精神分裂症―・五十嵐伸治
内向と拒食症・二木文明
(化学物質への傾斜)
小林恭二 『父』の人生、あるいは薬を語ること・千葉幸一郎
ブロン液・酸素ボンベとは・四ツ柳隆夫
文学の焦点と薬・医療の焦点と―まとめに代えて―・後藤康二
あとがき・千葉正昭
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